Ana
あ、そろそろ目薬の時間だ!(目薬・・・ドボドボドボドボ)
薬剤師
ん?
anaさん、目薬を1度に何滴も点眼しているの?
Ana
はい!溢れるくらい沢山薬を点眼すると、効果がいいのかと思いまして!
薬剤師
・・・・たしかに、そのような勘違いをしている患者さんは結構多いわね。
実は、目薬は「1回に1滴」で十分な効果を発揮してくれるのよ。
Ana
え!?
1回1滴では足りないような…
薬剤師
それでは、今日は「点眼1回1滴」の根拠を確認していきましょう!
Ana
はい、お願いします!
ポイント
- 結膜嚢の容量を知ろう!
- 目薬1滴あたりの液量を知ろう!
- その差を考え、理解につなげよう!
点眼された薬液は、眼球とまぶたを結び付けている結膜全体(結膜嚢)に溜まります。
結膜嚢の最大容量は約30μLであり、すでに約7μLの涙液が貯留しているため、結膜嚢の残りの容量は23μLとなります。
一方、点眼剤の1滴量は約30~50μLです。
1滴滴下すれば、余分な点眼液は、涙道に流れ出すか、眼外にあふれ出す計算となりますね。
すなわち、眼外にあふれ出す程の薬液を滴下しても効果に影響はないため、1回1滴の点眼で十分量と言えるのです。
参考文献
庄司 純 他 点眼薬クリニカルブック 2020,20
河野 紀子 特集 かかりつけ薬剤師のための 目薬の服薬指導 NIKKEI Drug Information 2019.10 ,4